1、山の寂しい 湖に
ひとり来たのも 悲しい心
胸の痛みに たえかねて
昨日の夢と 焚きすてる
古い手紙の うすけむり
2、水にたそがれ せまる頃
岸の林を しずかに行けば
雲が流れて むらさきの
薄きスミレに ほろほろと
いつか涙の 陽がおちる
ああ あの山姿も湖水の
静かに静かにたそがれてゆく
この静けさ この淋しさを抱きしめて
私はひとり旅を行く
誰もうまらず
みんな昨日の夢と あきらめて
幼子のような 清らかな心を持ちたい
そして そして
静かにこの美しい自然をながめていれと
ただ ほろほろと涙がもぼれてくる
3、ランプ引きよせ ふるさとへ
書いて又消す 湖畔の便り
旅のこころ つれづづれに
ひとり占う トランプの
青い女王の さびしさよ